こんにちは、かいじゅうです。今回は、iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンドの記事です。
この投資信託は2022年8月3日に信託報酬をそれまでの0.4125%から業界最安値である0.0983%に引き下げを行いました。大手の運用会社であるブラックロック・ジャパンが運営していることもあり、気になったので調べてみました。記事の最後には、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と比べることで、手数料の差によってどのくらい利益が変わってくるのか見ていきたいと思います。
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※投資にはリスクがあります。投資はご自身の判断でご自身のリスクに合わせて行うようにしてください。
iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンドの基本情報
銘柄名 | iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンド |
運用会社 | ブラックロック・ジャパン |
基準価額 | 37,711円(2022.9.14) |
運用管理費用 | 年0.4125%→年0.0938% |
実質コスト | 不明(一年の運用期間が必要です。) |
設定日 | 2013.9.3 |
純資産 | 134.30億円(2022.9.14) |
年初来リターン | +3.31%(2022.9.14) |
設定来リターン | +277.15%(2022.9.14) |
楽天証券買い付けランキング | 172位 |
SBI証券販売金額ランキング | 221位 |
月次資金流入額(8月) | 約3億3300万円 |
販売会社 | 楽天証券・SBI証券など12社 |
2022年の8月3日から、運用管理費用を大幅に下げています。やはり、他のS&P500をベンチマークにしている投資信託は、ランキング上位に位置しているのに対してこの投資信託は100位以下に沈んでいたため、追従する必要があったのでしょう。ライバルであるeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の純資産は1兆5千億を超えていますのでかなりの差が出てしまっています。
ブラックロック・ジャパン株式会社からのお知らせを閲覧すると以下のように記載がありました。
昨今の業界におけるインデックス・ファンドの信託報酬水準低下と個人投資家の皆様の資産形成への一層の貢献の観点から、下記の通り弊社にて信託報酬等の変更を実施することといたしますのでお知らせいたします。
この投資信託は、設定がeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)などと比べると古く水準もその当時のままになっていたのでしょう。
少し遅い気がしますが安くなるに越したことはないのでうれしいものですね。
手数料以外の変更点
つみたてNISAの対象になった
長期の資産形成における税制適格ファンドを活用した積立投資が一層有効であることに、議論の余地はありません。日本の個人投資家の皆様の資産形成への貢献の観点から、当ファンドをつみたて NISA 適格に変更します。 ※ 2022 年 8 月 3 日に金融庁につみたて NISA 適格化に伴う届出を行い、2022 年 8 月 19 日につみたて NISA対象商品になる予定です。ただし、上記の日程は前後する可能性があります
ブラックロック・ジャパン株式会社のお知らせに以上のような記載がありました。楽天証券などで確認してみると積立NISAの対象になっていました。コストも安くなったので、つみたてNISAの対象としては申し分ありません。
ベンチマークの変更
S&P500 指数(円換算ベース)→S&P500 指数(税引後配当込み、円換算ベース)
お知らせには他にもこんな変更がありました。ETFの配当をベンチマークに入れていなかったようです。2020年5月のブラックロック・ジャパン株式会社から開示されている運用報告書にはこんな文言も記載されています。
ベンチマークとの差異について 当期、当ファンドの基準価額は5.6%下落しました。また、ベンチマークであるS&P500指数(円換算ベース)は6.7%下落しました。 ベンチマークとの差異については、当ファンドには保有資産からの配当金が計上されましたが、ベンチマークには配当金の受け取りが反映されないことがプラス要因となりました。一方、当ファンドにおいて信託報酬等コスト負担が発生することなどがマイ ナス要因となりました。
いままではベンチマークに配当が入っていないことでプラス要因となっていたようです。当社から運用にETFを要いているのでベンチマークとの乖離がおきないように調整したということでしょう。
その他:特徴
目論見書を確認すると、この投資信託はブラックロック社だけあって、運用にiシェアーズ・コア S&P 500 ETF(IVV)を主に使用するようです。eMAXIS Slim 米国株式などは米国株式しか記載がありませんでした。iシェアーズ・コア S&P 500 ETF(IVV)は米国ETFの中でも低コスト(0.03%)で有名です。
細かいところですので、大きな変更はコストですね。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とパフォーマンスを比べてみる
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | +99.03% |
iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンド | +95.616% |
設定日が違いますので、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の設定日である2018年7月3日からの比較になります。
もちろんいままで、iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンドの方が信託報酬が高かったわけなので、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の圧勝ですね。これからは、信託報酬の引き下げでわかりません。
信託報酬の違いだけではないかもしれませんが大きな差が出てしまっています。約3.4%の違いがあります。
下の表に2018年7月3日に100万円一括投資した場合の金額を参考までに載せておきます。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 199万300円 |
iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンド | 195万6160円 |
こう見ると大きな差になってきますし、さらに長期投資になると大きな差になってきます。
まとめ
今回はiシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンドについて、調べてみました。信託報酬の引き下げは投資を行うものにとって、ありがたいことだと改めて思いました。
iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンドは現状では実質コストがわかっていませんので、乗り換えを検討している方は、1年間運用期間後に出される運用報告書を確認してから乗り換えを行うのが良いと思います。また、つみたてNISAと特定口座どちらにも言えることなのですが、乗り換えるときには前に投資していた銘柄の売却はせず、そのままにして次回積み立て分のみ変更する方が良いでしょう。
つみたてNISAは投資を行った分の枠は売却をしても、回復しません。また、特定口座などで売却してしまうと税金が20.315%引かれてしまうことで複利の効果を最大限生かせなくなってしまいます。
楽天VTIなどもコスト下がると嬉しいのですが・・・